月経カップの安全性と衛生対策|TSS(トキシックショック症候群)や細菌繁殖のリスクは?
view 13「月経カップは長時間使えると聞くけれど、本当に安全なの?」
「細菌が繁殖したり、感染症になったりしない?」
初めて月経カップを使う方の多くが、このような不安を感じています。
月経カップは正しく使用・お手入れをすれば、安全性の高い生理用品です。しかし、どの生理用品にも共通して、誤った使い方をすると感染症などのリスクが高まる可能性があります。
この記事では、月経カップの安全性やTSS(トキシックショック症候群)、衛生的に使うためのポイントについて詳しく解説します。
月経カップは安全な生理用品?
月経カップは医療用シリコーンなどの人体への安全性が確認された素材で作られており、世界中で広く使用されています。
2019年には、43件の研究・約3,300人を対象としたシステマティックレビューが医学誌に掲載され、月経カップは適切に使用すれば安全で、多くの利用者が継続して使用していることが報告されています。
また、吸収型の生理用品とは異なり、経血を「吸収する」のではなく「受け止める」ため、膣内の乾燥が起こりにくいという特徴もあります。
もちろん、安全性は「正しく使用すること」が前提です。使用時間や洗浄方法を守ることが大切です。
TSS(トキシックショック症候群)とは?
TSS(Toxic Shock Syndrome:トキシックショック症候群)は、黄色ブドウ球菌などが作り出す毒素によって起こる、非常にまれですが重篤な感染症です。
高熱や発疹、血圧低下などの症状が現れ、重症化すると命に関わることもあります。

主な症状には次のようなものがあります。
- 突然の高熱(38.9℃以上)
- 吐き気・嘔吐
- 下痢
- 全身の筋肉痛
- めまい・立ちくらみ
- 日焼けのような発疹
- 意識がもうろうとする
これらの症状が月経中に現れた場合は、月経カップをすぐに取り外し、速やかに医療機関を受診してください。
月経カップでもTSSになることはある
結論から言うと、可能性はゼロではありません。
ただし、発症は非常にまれであり、報告例もごく少数です。
TSSは月経カップ特有の病気ではなく、タンポンや傷口などからでも発症することがあります。
重要なのは、使用方法を守ることです。
長時間入れっぱなしにしない

月経カップは長時間使用できますが、連続使用時間は製品の説明書に従いましょう。
一般的には最大8~12時間以内を目安としています。
経血量が多い日は、満杯になる前に取り出して洗浄してください。
細菌は繁殖しないの?
月経カップそのものが細菌を増やすわけではありません。
しかし、
- 洗浄不足
- 汚れた手で装着する
- 長期間洗わずに保管する
といった状態では、細菌が付着・増殖する可能性があります。
これは月経カップだけでなく、ナプキンやタンポンでも同様です。
衛生管理をしっかり行うことが大切です。
衛生的に使うためのポイント
使用前後は必ず手を洗う

石けんでしっかり手を洗ってから装着・取り外しを行いましょう。
生理が終わったら煮沸消毒を行う

生理終了後は煮沸消毒を行うことで、より衛生的に保管できます。
鍋にたっぷりのお湯を沸かし、月経カップが鍋底に直接触れないよう注意しながら、5~10分程度煮沸する方法が一般的です。
※製品ごとのお手入れ方法を確認してください。
保管は通気性の良いところで
完全に乾燥させた後は、付属の布袋や保管ケースなど通気性の良いケースで保管しましょう。
密閉容器に湿ったまま保管すると、雑菌やカビの原因になることがあります。
傷や劣化がないか確認する

使用前には、
- ひび割れ
- ベタつき
- 変形
- 裂け
がないか確認しましょう。
劣化した月経カップは交換をおすすめします。
外出先ではどうすればいい?

外出先で交換する場合は、
- 手を洗う
- 月経カップをトイレットペーパーで拭き取る
- 可能であれば水で軽くすすぐ
- 帰宅後にしっかり洗浄する
という方法でも問題ありません。
無理に公共の洗面台まで持ち歩く必要はありません。
月経カップは何年使える?

一般的には5~10年程度使用できる製品が多いですが、使用頻度や保管状態によって異なります。
傷や変形、劣化が見られた場合は、使用年数にかかわらず交換してください。
安全に使うためのチェックリスト
毎回の使用で次のポイントを確認しましょう。
- 使用前後は手を洗う
- 生理終了後は煮沸消毒を行う
- 長時間入れっぱなしにしない
- 劣化していないか確認する
- 通気性の良い袋で保管する
- 体調に異変を感じたら使用を中止して受診する
これらを守ることで、安心して月経カップを使用できます。
まとめ

月経カップは、正しい使用方法と衛生管理を行えば、安全性の高い生理用品です。
TSSや感染症のリスクはゼロではありませんが、これは月経カップに限らず、タンポンなど他の生理用品でも起こり得ます。過度に心配する必要はありませんが、使用時間やお手入れ方法を守ることが大切です。
初めて使用する方は、取扱説明書をよく読み、ご自身の体調に注意しながら少しずつ慣れていきましょう。正しい知識を身につけることで、月経期間をより快適に過ごすことができます。